後藤 祐他
高校卒業後、関西の大手電機メーカーへ就職。22年間の会社生活を終え、農業を始めようと思いました。勘違いをする方もいるので書きますが、老後までの間をのんびり過ごすつもりではありません。真剣に働き、真剣に遊ぶつもりです。もちろん夫婦で。楽しい生活とはどんな事をいうのかと考える時がありますが、それは人それぞれ違う「思い」があると思います。
雑誌やイベント、体験宿泊などを調べたところ、大阪で新・農業人フェアが開催される予定だったので、そこで移住先候補を探しました。条件としては、あまり寒くない西日本の中で農業研修があり、住む場所が確保されている地域と農業体験や観光ができる地域です。長崎県、山口県、大分県など条件に合う地域の情報を集め、いくつかの地域の担当者と話をしたり、現地へも行ったりしました。豊後大野市も条件に合う地域の一つでした。
最終的に豊後大野市のインキュベーションファームに決め、2年間の研修を受け就農しました。現在、ピーマンと甘藷を栽培しています。自然との共同生活であり、自分で考えて行動する初めての農業です。研修中から先輩農家さんや指導員の方たちに支えて頂き、厳しい事も楽しい事も教えてもらいました。そのことを忘れずに取り組んでいます。
地域の方たちには、清掃活動やイベントなどに参加する事で顔を覚えて頂きました。たまに栽培していない野菜や米をもらったり畑などの情報も頂きます。今は、ピーマン部会や地域の役員をしているので農業に専念できていない時間がありますが、初対面の方たちと過ごす時間、協力して何かを達成する時間は、貴重だと思います。地域に馴染めないと生活も仕事もうまくいかないと考えていますし、みんなで協力できる事は協力する必要があると思っています。元々住んでいる方たちはあまり重要視しませんし、当たり前だと思っているかもしれません。ですが、農業をやめる方が多い原因の一つかもしれません。
地域の方たちと協力して生活していく事も大事ですが、計画通りに農業を進める事で安定した生活を確保し、旅行やアウトドアなど趣味を楽しむ事を目標にしたいです。また、自分たちの時間を大切にし、自然の中で暮らす事で楽しい人生をおくれると信じています。